Research
吸着・化学反応を利用した熱の高度ハンドリング
化学蓄熱・ヒートポンプ
熱利用時の課題である熱供給源と熱需要源との間の時間的,温度的ミスマッチの解決を可能とする化学蓄熱技術に関する研究を実施しています。
特に、酸化還元反応を利用した500℃以上の中・高温熱エネルギーおよびLiOH/LiOH・H2O系可逆反応を利用した100℃以下の低温熱エネルギーの高密度貯蔵・利用について研究を行っています。
具体的な研究テーマ
◆ 酸化還元系
・中・高温用化学蓄熱材の開発
◆ LiOH/LiOH・H2O系
・低温化学蓄熱に適した反応系の探索
・メソ孔性炭素材料との複合化によるLiOHの水和促進
・LiOH/LiOH・H2O系可逆反応の熱出力特性
LiOH/LiOH・H2O系可逆反応の
熱出力試験装置
デシカント調湿システム
民生部門の空調,産業部門の生産プロセスなどで除湿・加湿操作への需要があります。
デシカント調湿システムは,シリカゲルやゼオライトなどの吸着材が持つ水蒸気の吸・脱着作用を利用して除湿・加湿を行うシステムです。吸着材の再生に低温熱を用いると省エネルギー型のシステムの構築が可能です。
具体的な研究テーマ
・感温性高分子ゲルを水蒸気吸着材とした新規デシカント調湿システム
・吸着材塗布型熱交換器を利用した新規デシカント調湿システム
概要説明(日本語) Poster(日本語) Poster (English)
・吸着材塗布膜の水蒸気総括物質移動係数の測定
・マイクロ波・熱併用再生を利用したデシカント調湿システム
吸着材塗布型直交流熱交換器を
用いたデシカント調湿システム
の試験装置
アンモニア貯蔵・漏洩抑制技術
近年,アンモニアが高い水素貯蔵密度を持つエネルギーキャリアとして注目されています。
アンモニアは加圧により容易に液化貯蔵・輸送が可能という優れた特徴を持つ一方,毒性が高いという欠点を有するため,その取り扱いには注意が必要です。
本研究では,金属ハロゲン化物によるアンモニアの吸収反応に着目し,大気圧以下での安全なアンモニア貯蔵,ならびに迅速なアンモニア固定による漏洩抑制の研究を行っています。
具体的な研究テーマ
・金属塩化物/アンモニア系可逆反応を用いたアンモニア貯蔵技術
・金属塩化物によるアンモニア吸収反応を用いたアンモニア漏洩抑制技術
金属塩化物によるアンモニア
吸収試験装置
多孔質炭素材料(活性炭)の製造
多孔質炭素材料(活性炭)は,nmオーダーの細孔を大量に有することから,電池やキャパシタの電極材料,CO2回収,VOC,溶剤回収,廃水処理時の有害成分の除去など,幅広い工業用途に利用されています。
研究では,親水性活性炭やマイクロ波加熱を用いた活性炭の製造を行っています。
具体的な研究テーマ
・マイクロ波加熱を用いたメソ孔性炭素材料の製造
・吸着ヒートポンプへの適用を目指した親水性活性炭の製造
・有害ガス成分の吸着除去を目指した活性炭の製造
多孔質炭素材料製造用の
マイクロ波加熱装置
コンパクト・高出力を目指した吸着冷凍機
潜熱蓄熱
その他エネルギー
廃棄物処理,資源リサイクル,環境保全技術
持続性のある循環型社会の構築に向け,気相,液相,固相全相についての廃棄物処理,資源リサイクル,環境保全技術の研究を行っています。
具体的な研究テーマ
・気相系
VOC,ハロゲンガスの分解・処理技術
・液相系
難分解性医薬品,農薬類の分解・処理技術
めっき廃液の分離・回収技術
・固相系
溶融スラグの再資源化技術
溶融飛灰,焼却灰の無害化・再資源化技術
セラミックス